離婚ほど増しな選択もあるまい。結婚にしがみつく愚かも見当たらない。人間は何かに付けて、のさばっている。それを雑草と言ってしまうには荷が重い。雑草は、雑草で茂っている。人間を見下してはいけないのだ。
人間の雑草だと、こうは上手く行かない。見下しに使われた雑草も、秋の気配を感じている。秋の気配を感じ、人間の雑草と行くか。人間は雑草ではない。増して、立ち枯れなどではない。人間の雑草というが冗談だろう。
離婚し、大人になるか。雑草として骨を埋めるか。人間の離婚では救われない。散るのは花びらだけで、人間は枯れてない。立ち枯れた人間の墓場だ。蕾もままならぬ間に、冬が押し寄せる。人間が季節を感じたのは冬だ。冬に対してだけ人間で居られる。