「この手紙さ〇〇君に渡してくれる?」
「いいよ」
私は××から手紙を受け取った。
(〇〇君へか…私も好きなのに…)
その手紙は紛れも無くラブレターだった。
私はそのとき手紙を渡すべきなのか迷った。
(……どうしよう、渡したく無いな…)
私は悩んだすえに手紙を開けてしまった。
手紙には
『〇〇君へ
あなたに会った時からずっと好きです。
優しい所やちょっと素直じゃないあなたがずっと好きです。
あなたの全てが好きです
私の彼氏になって下さい』
渡したくない!!
私はその手紙をバラバラに破いて捨てた。
翌日
「ねぇ手紙渡してくれた?」
「…うん」
「本当!ありがとう!」
嘘。
手紙なんて渡してない、
捨てたなんて口が裂けても言えない。
××の笑顔が痛い。
(私も〇〇のこと好きなんだ)
「ねぇ!手紙渡してくれたお礼にさなんか奢るよ〜!」
「!!い、いいよ…気にしないで、私達、友達なんだから…」
(何言ってんだろ私…
『友達』なんて言える立場じゃないのに)
「本当に良いの?」
「うん気持ちだけで十分だよ…ありがとう」
私は家に帰ると〇〇に告白した。
返事はOKだった。
(どうしよう!凄く嬉しい!…これで××も諦めてくれるよね…)
私は××に電話で〇〇と付き合う事になったと連絡をした。
(やっぱり怒るかな…)
そう思っていたのに返ってきた返事は予想外の言葉だった。
『えっ!!凄いじゃん!おめでとう!上手くいくと良いね!』
(え?何それ…)
私は一瞬頭が白くなった
「…………怒らないの」
『え?何で怒るの?』
「だって、私が〇〇に告白したんだよ?!あんたが好きだって知ってたのに!」
暫く沈黙が続いた
『………知ってたよ』
「え?」
『私ね…本当は全部知ってたの、△△が〇〇君の事好きだって…私の手紙だって渡さないで捨ててたでしょ?』
続く…