嫌になった。この人生が。この自分が。
「…死にたい」
自然とこんな言葉がでてくるくらいに精神的にだめになっている。
私はいじめられている。弱虫だから、
ぼろぼろな靴を履いて、ぼろぼろに泣いて帰宅している私の肩に手がおかれた。
「え!?」
こんな姿を見られたくないから人通りのない道で帰ってたのに誰かがいたことに驚いた。
手をおいた人は顔がパーカーで隠されている。
「…死にたい?」
その人がそう言う。
「……はい」
怪しい人の質問になんて答えないはずなのにそんなことすらどうでもよかった。
その人はクスッと笑って一枚の紙を私にさしだした。
「道順は書いてあるよ。死にたいならそこにいきなよ」
一瞬、躊躇したが紙をうけとる。
「さよなら。」
紙をじっと見て、ふと顔をあげるとその人はもういなかった。
紙に書かれていたのは、マップみたいなものだった。