ヒロがカズヒロに聞いてみた。カズヒロはアキをそっと離す。
「俺もよく分からない。いじめが第2段階へ入ったとか?」
「何それ…。」
サユは言葉を失った。
「それよりアキ。保健室に行って。俺たち話し合いするから…。」
カズヒロは、3人が空気を読まずアキを傷つけてしまう一言が出たときを考えて、アキを先に保健室へ行かせた。
「一番の悪玉は…アズサだ。」
カズヒロは3人に伝えた。
「アズサ…?」
サユの顔が曇る。
「アズサって…あの時の…。
カズヒロとアキが、アズサがメンバーの一員だった不良たちに殴られていた…。
普段はあまり話さない人だけど、裏では凄い事に手を出してる…。」
「凄いことって?」
ヒロはKYだ。そこはうまくカモフラージュするべき所なのに。
「あんなことや、こんなことよ。」
カズヒロは2人のやりとりに深いため息をついた。
「とりあえず明日も、俺たちがアキを守るんだ。」
カズヒロはみんな奮い立たせた。
「何?オレらがみんなアキちゃんのボディーガードみたいなやつ?」
「そうなれればいいんだけどな。」
ユウタの質問にカズヒロは曖昧な答えで返した。