桜から試合について聞いたメンバーは、それぞれが練習に励んでいた。翔人はひたすらにドライブの練習をしていた。
「はぁはぁ・・・やっぱ鋭いドライブは難しいな。」
翔人がそうつぶやいていると、亮介が翔人の前に立った。
「ドライブは甘いものやないで。やるからには、相当の練習量が必要や。」
ポジションが変更されたばかりの翔人にとって、鋭いドライブは簡単にはできないと翔人自身は強く感じていた。
「そんな暗い顔せんでも大丈夫や。オレも協力するで」
亮介の言葉は翔人にとって頼もしい限りであった。翔人は亮介をディフェンスにつけ練習を再開した。
一方、ストリートコートでは刹那が一人でシュートを打っていた。
「このチームに入って、最初の試合・・・やるからには勝ちたい」
そういった想いを強く感じていた。自らの過去と決別すること、バスケに対する想いを確かめるように刹那はシュートを放っていた。
試合の時は刻々と近づいていた・・・・