翌朝、家を出ようとした健太に、
ドアを叩く音がした。
「ん?」
…何だ。こんな朝早くから。
健太が扉を開けると、
黒いスーツ姿の男2人が立っていた。
無駄に黒光りしているスーツが、政府の関係者だと一瞬で勘づかせた。
「青峰健太だな?」
「は…はい。」
返事した瞬間、両腕を掴まれ、車の中へ吸い込まれた。
車に乗せられた健太は、とにかく暴れた。
「出せ!ここから出せ!」
「黙れ。」
それでも健太は暴れ続けた。
「黙れと言ってるだろ!」
1人の男が、銃を取り出した。
健太は一瞬で黙り込んだ。
「次暴れたら殺すぞ。」
「は…は…。」
健太は冷や汗がとまらなかった。
「これが…君のチケットだ。」
…チケットといっても、紙ではなかった。
スイカや、パスモみたいな電子マネーみたいなチケット。
裏には超薄型液晶パネルがついていて、「100ポイント」と書かれてあった。
「100ポイント…。」
「君の最初の持ちポイント。詳しくはアンダーワールドで聞け。」
「…アンダーワールド…。」
本当に…選ばれてしまったんだ。
健太は愕然とした。