昔からコーヒーが好きでよくカフェというかコーヒースタンドで飲んでいた。
お気に入りだったドトールは潰れて今はサンマルクカフェになっている。
まあ、しかたなしにサンマルクカフェで飲んでいるけど。
でも今はサンマルクカフェよりもお気に入りのカフェが一つある。
東武線のH駅にあるそのカフェは駅から降りてすぐ。
荒川が見える場所にあり、店員もいなく、メニューだって二、三種類。
セルフでコーヒーを注文し、お気に入りの場所に座る。
座り心地はそんなによくないけど、でもほのかに草や土のかおりがする。
すぐ側では、ユニフォームを泥だらけにしながらもひたむきに頑張る野球少年達。
お腹まわりが気になるのか、ゆっくりとしたペースでジョギングするランナー。
そして何よりも、夕暮れ時に辺り一面に広がる真っ赤な空。
ここはまさに俺にとって最高のカフェ。
まあ、かっこつけて書いたけど、本当はただオッサンが土手に座り、缶コーヒー買って黄昏れているだけだったりするけど(笑)
でも、見ていてつい笑みがこぼれる人達の風景と、風に乗って流れてくる川や草や土のにおい。そして大好きな夕焼け空。
決してコンクリに囲まれたカフェじゃ味わえない 、誰もが知ってる、けど俺しか知らないとっておきのカフェ。
ここは、ささやかな幸せがいっぱい詰め込まれた最高のカフェ。
タバコ一本と缶コーヒー一本で、幸せを感じてしまうなんて、俺はなんて安上がりな男だと思う。
でも誰もが気付かないだけで、幸せなんてものは案外、手を伸ばせば届く、そんな身近にあるのかもしれないなぁ。