「あれ?魔法がでない!」
「はは!神の力を操れていないのか。神の力を一定の量以上使うと、魔法が出なくなるよ。」
「そうなの?やだ…どうしよう。」
「…優、誰それ?」
「あ、琥珀の格好してるけど、私のお父さんよ。死んじゃったんだけど…遊びに来てくれたの。」
琥珀は酷く動揺していた。
まあ、目の前に自分がいたら驚くのも無理はない。
「俺は、優を殺すために来た」
「え!」
「マリアに言われたんだ。優を連れて来いってね。」
「ママが…」
優は、死ぬのなんか怖くなかった。
ママに会えるのだから。
「優!だめだよ!」
「…いいわ。私を殺して。」
「だめ!」
「解ってくれたかい。優、愛しい子。」
乙夜は優に手を差し延べた。
優は乙夜の手を取った…
「ありがとう、優。」
「優っ!!」
「ごめんね、琥珀。私には…ママがいないと。」
二人は闇へ消えて行った…
「優!!嘘…」
琥珀は泣き叫んだ。
泣いても泣いてもたりない。
「こんな終わり方…つまらないよねぇ」
「誰!」
「君、怪物の間にいるって忘れてるでしょーお」
「えっ」
「優って子に会いたいんでしょ?…じゃあー、ばいばい」
完