その日の夜
ミカはすでに眠っている
シンはメイが言った『黒死病』について問いかけた
「黒死病ってのはミカの病気のことなのか?」
「フム、間違い無いだろう」
「・・・どんな病気なんだ。医者に見せても原因は解らない奇病だといわれたが」
「今の我は記憶がはっきりとしてはおらぬから詳しい解らんが・・・」
嫌な予感がした
「な、なんだよ?」
「この病気の先に待っているのは『死』であるらしいのは確かだ」
シンはなんとも言えない衝動に駆られた
自分の妹に対する死刑宣告だった
だがあることに気づいた
「なんで病気のことが分かったんだ?医者にも分からなかったのに」
「何度も言うが我にも解らんのだ。記憶がほとんど断片的にしか残っておらぬのだからな」
「記憶が戻れば何か解るのか?」
「戻ってみねばわからぬ」
そうかと言いシンは眠りに落ちた
この日はいろいろありすぎた
初めてアクマと戦った
塔の遺跡の最上階まで行った
そこで怪しい仮面を見つけた
二体の鎧と戦った
ミカの病気がどのようなものかを知った
心身ともに疲れきっていたのだ
明日もう一度レミアさんに聞いてみよう
そう考えながらシンは眠りについた