翼「…何でや…何でやねん…」
翼の目に滲む涙
美「翼…」
翼「何で…こんなに遠いねん!!…俺は…頑張ってないっていいたいんかよ…慶太郎は夢叶えたのに…俺の方がずっと苦労してんのに…あいつだけが…」
――こんなこと言いたいんじゃないのに――
ち「慶太郎が夢を叶えられたのは達也君の弟やったからじゃないって言ったのは翼やんか!何の苦労もなしに夢を叶えられたわけじゃないって翼だって一番わかってるでしょ?だから…」
翼「じゃあ舞はどうやねん!!」
――皆が頑張ったってこともちゃんと知ってるのに――
ち「…!」
翼「あいつは俺らと一緒にバンドやってたのに、一緒にやってたのに、なんで俺らじゃなくてあいつだけなん?なんで…」
――でも、じゃあ、俺の苦労はあいつらなんかよりずっと小さいって言いたいのかよ。俺はそんなに頑張ってないん?――
ち「…翼」
拓「…」
美「…」
聖「…」
伸「…」
誰もが黙り何も言えなかった
翼「…くっそ…!」
拓「翼!」
黙りこむちひろ達を残し、勢いよく扉を閉めて翼は出ていった