「久しぶり。…こっちに来てたんだ」
「うん…哲さん、私ね…こっちで生活してみることにしたんだ。」
「どうして?何かあったの?」
由美が、口を開いた
「私は…両親が、知り合いの店を手伝うことになって…私は私で、スーパーのアルバイトをすることにしたの…」
「そう…かすみちゃんは?」
「私は…由美とは違うけど、ある物産店で働くことにしたんだ」
「私達ね…哲彦さん達に出会うまでは、きっと、このままだったと思う。飲み会があっても、私なんか、いつも運がなかったな…でも、哲彦さんや義人さんに、こうして出会って、何かが変わった…九州をね、離れるのは辛かったけど、決心出来たんだよね。きっと、道が開けるって」
「…そっか。きっといろんなことがあると思うけど、応援するよ」
そこに、剛夫が入ってきた。
「お待たせ」
「おう!紹介するよ。かすみさんと由美さん、じゅんさんだよ」
「はじめまして」
「こちらこそはじめまして。剛夫さんの名前は、知ってましたけど、お話するのは、初めてですね」
「ええ、まあ、かっこよくもなく、ただのつまらない、アラフォーですけど、ひとつよろしく」
「はい」
かすみ達は、ほぼ同時に返事をした。
「ところで、義人なんだけど…あいつは、2時まで仕事なんで、少し遅れるけどごめんね」
「全然、ずっと待ちますよ」
ほどなくして、年が明けた。
「明けましておめでとう…今年もよろしくです」
「こちらこそ、よろしくです」
「今年は、年越しが、こんな形で向かえられたんで、なんかいいこと起きそうな気がするよ」
「私もそう思いますよ。ね?由美も、じゅんも、こんな形は、なかったから、そう思うよね」
2人とも大きく頷いた。
「このあとどうしようか?」
「義人さんが来たら、お参りして、どっかで遊べたらいいなあ」
「了解。この近くに賑わってる神社があるから、行こう」
それから、数時間後、仕事先から義人が合流した。
「どうも…」
「久しぶり。…ごめんなさい。驚かせてしまって」
義人は、改めて事のなりゆきを聞いた。
「そっか…環境を変えることは、大変だけど、2人とも頑張って。俺達で出来ることは、相談にのるから」
「うん…ありがとう
それでね…」