夢跡†(3)

つる  2010-12-15投稿
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(なっ………)


目線の先にいたのは、男子生徒。


屋上の、この時期寒いため、人が近寄らない北側だ。

それは問題ない。


しかし、男子生徒はフェンスを越え、こちら側に降りている。


絶賛、自殺中。


(いや、誰が絶賛するか…。というか、は?
まさか本当に死ぬ気なんじゃ…)


幸か不幸か、下校中の他の生徒は気づいていない。


(誰か、先生とかに言うか?
…でも騒ぎになったら…)

飛び降りてしまうかもしれない。

「もう…行くしかねぇか」

気づかせないように、後ろから羽交い締めにすれば
何とかなるかと、
靴を履き替えるために下校場へ戻った。


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