ああ、母さん
僕はこんなにも汚れてしまったよ
その変わるに愛することを教わったけれどもさ
ああ、愛しの母さん
僕は良い人間だろうか
一つだけ言える事は、なるべく道に逸れないように生きてきた
ああ、聴いておくれ、偉大なる母様
今僕の隣の席に座っている荘厳な顔の老人は、気難し屋だ
彼は罪を犯したことが一度もない
それに付け足すと、彼の顔がほころぶのを見れるのは、千年に一度だけ
そうさ、きっと一度も笑ったことがない
ましてや、愛した事など…
僕には耐えられない
ああ、そんな人生は嫌だ
そんな人生だけはね