生涯の恋人 12話

ふく  2006-09-06投稿
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放課後は推薦入試の為の小論文・面接の練習で忙しくなった
正直頭が痛い

彼との下校を考えると頑張れるのだが
やっぱり『受験』はコブ付きだ


好きな人が出来ると
好きな人の為にも頑張ろうと勉強に身が入り、そのおかげで成績が上がる人
好きな人のことばかり考えて勉強に身が入らず、そのおかげで成績が下がる人

この二者が居る

『私はどっちだろう?間違いなく後者だな…
じゃあ彼は?』
そんなことを考えるから小論文を書く手が進まない

私は『両立』とゆう言葉を知らないようだ


彼との日曜日
毎週この日が来るのが待ち遠しい

最近はちゃんと一緒に居ても勉強はしている
と言っても本当は隣の彼が気になって
開いている参考書の三分の二は頭に入っていないに等しい

「気分入れ替えるためにもちょっと散歩しない?」

勉強に対して気分が乗っていないのは
明らかに私だけだ

「いいよ。俺も少し疲れたし。」

彼は隣にいてもたまに寂しいくらいに集中してしまう
いいことなのだが
自分の存在が消えているようで悲しくなってしまう

散歩と言っても校内の中をウロウロするかだけだった

そんな時
ふと前気になっていたことが頭をよぎった

一気に心拍数が上がった

『よしっ!』

「ねぇ、一つ気になることがあって。」
「何?」

「あのさ…
私のこと…どう思ってる?」

背中に汗が伝う

彼は少し笑った

「最初に一緒に学校来て話した時から、かなり好きになってたよ。」

彼の顔を見れない

「そっちは?」

「あぁ…うん…私も。」

『私も』とゆう言葉で『好き』とゆう言葉をごまかした

「私も何?」

そう来たか

「好きです。」

歩く速度が自然と早まってしまった
恥ずかしい
一度も異性に言ったことのない台詞


『かなり好き』

やっぱりダメだ
私は恋と勉強の両立なんて出来ない
この時に確信してしまった

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