すると、一人の男が、そそくさとその部屋に入っていった。
「ぼ…僕は…こんな恐ろしい所…入りたくない!」
眼鏡をかけ、きとった髪のいかにもオタク系の若者だった。
他には、数人。全員男性だった。
健太と杏は、入らないことにした。
もう、覚悟決めたし…。
「非国民は7名。アンダーワールド国民Hブロック93名。」
アンドロイドが不敵な笑みを浮かべた。
と同時に、扉がロックされた。
「非国民に、仁義なき罰を与えよ。」
すると壁が開いて、殺人ロボットが姿を現した。
「おい!なんのつもりだ!」
「こっから出してくれ!頼む!」
7人の混乱に殺人ロボットは容赦しない。
マシンガンの連続した銃声と、ガラスに飛び散る血、肉。
「きゃあああああ!」
ほとんどの人が目をおおった。
「7名…死亡。この人たちのチケットは、アンダーワールドの各所にぶん投げとくから、探してみてね。」
杏は少し健太の方によろけた。
「お…おい!大丈夫かよ…。」
「あ…あぁ…少しグロテスクだったな…。」
杏の顔色は、みるみる悪くなっているように見えた。
「では93名のアンダーワールドへようこそ。お好きなエレベーターにお乗りください。」
「…。」