sound of you 15

フラン子  2010-12-23投稿
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晩ご飯を食べおわり、寝室のベッドへ寝転ぶ。

読みかけの小説に手をかけると、ドアを開けお姉ちゃんが入ってきた。

手にはCDケースを持っていて、それをヒラヒラとさせている。ケースのジャケットは無地だ。

「何それ、CD?」
私が無関心そうに聞くと、

胸を張ったお姉ちゃん。

「あんたがまた聴きたいっていってたヤツ。」


「!!!」

私は驚き目を丸くさせた。

「将樹が『ミツル』って子に菜々子の話したら、ダビングしてくれたんだって。」

私はいつの間にかベッドの上で正座して、お姉ちゃんが持ってるCDをガン見していた。

CDケースを受け取ると、お姉ちゃんは「じゃ、玄関に将樹待たせてるから。デートしてくるね!」と言って去っていった。

私は深呼吸した後にゆっくりCDケースを開ける。

これまた無地のCDの上にメモ紙が二つ折りにされて挟んであった。

私は今度はさっきより大きめに深呼吸して、そのメモ紙にそっと触れた。

……カサッ

メモ紙をゆっくりと広げる。

『気に入ってくれると嬉しいです。』

スゴく短い文だったが、男の子にしてはとても几帳面な字体だった。




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