「おはようございます蓮華さん!」
「おはよう」
登校中に私に挨拶する人は必ずいる。
「蓮華様ぁ今日も寒いですね!」
「おはようございます!」
「おはよ蓮華!」
…うざったいくらいに。でも、気分は悪くない
学校内に入ると一枚の紙が貼られていた。そこに沢山の人が集まっている。
その紙には[一位 中宮蓮華]と書いていた。
「あ、蓮華!今回のテストも一位じゃない」
「蓮華様いつもすごい!」
「さすが蓮華さんね!」
「ありがと、皆。努力すれば皆とれるわ。誰だって努力しなきゃ良い結果はつかめないよ」
そこにいた全員が、ほうとしている。
私は軽く笑みをしその場をあとにした。
ばかみたい。お前らには本当の努力を知らないだろう。
どの部分にも欠かさず努力し、疎かにしなかった。
もちろん社交性も。
どうしてかって?
私は知ってるから、
孤独な天才があまりにも無力であることを。