きゃあーー!!
私は相手が彼女持ちだということも忘れて心をときめかせた。
「う、嬉しすぎる…」
私は将樹さんが帰る前に手紙の返事を渡そうと、急いで机に向かった。
今度は少し長めの手紙を書いた。
* * * * * * * * * * * *
相手に彼女がいるにも関わらず心踊らしている私は悪いことをしてるみたい。
だから梨沙子には内緒にしてて、いつもと変わらない会話を繰り返していた。
「菜〜々子♪今日の放課後カラオケ行かない?」
「いいよ!」
カラオケから出ると、繁華街は学校帰りの高校生や大学生たち、フリーターたち若者で賑わっている。
「おっ、二人とも可愛いね!オレ等と一緒に遊ばねぇ?」
もう、これだからこの時間帯の繁華街は嫌いなんだ。
女の子をいやらしい目で見てくるやつらばっかり。
「うちら彼氏いるから!ちょっと、どいて!」
梨沙子が軽くあしらう。
後ろで「チッ」と舌打ちされる。
やっぱり男の人苦手だ…。
以前クラブ帰りに行ったマックへ入る。
梨沙子と向かい合って座ると、梨沙子の後ろに目がいった。
…あいつ、ビン底眼鏡だ。