伸「ほんま逃げんの速いねんから!さすがの俺も息切れ!!迷子になっても知らんで?」
息を切らしながら、伸昭は額の汗を拭った
秋「…あの人は?」
不自然に向かい合ったまま、秋奈が訊いた
伸「え?」
秋「…“元”カノ!!」
伸「あぁ…百合?あいつなら帰ったよ」
秋「(呼び捨て…うちは“ちゃん”付けやのに)…朝帰り」
秋奈が口を尖らす
伸「え?いやいや、ちゃうよ。あいつ、わざわざ姉貴に住所聞いて別れの挨拶しにきたの」
秋「別れ?」
伸「旦那さんの転勤やらで、海外へ行くらしいよ。俺に言わなくてもいいのにね」
秋「なんや…朝帰りじゃないんや」
伸「何でやねん(-_-;)今の俺にはそういう相手、いませんから。」
秋「へぇ〜…こないだの子は?」
伸「こないだの子?あぁ、あのホテルの?」
秋「…ノブ君がホテルって言ったらやだ。」
伸「まあ…確かに。でも、彼女も別れたよ」
秋「彼女“も”?」
伸「あ〜…だから、もうそういう“お遊び”はやめたの。女の子らとは皆、縁切ったから…」
秋「え?何で?」
伸「何でって…まあ俺も行動を改めようと…」
秋「そんなんで、女の子らは納得してくれたん?!」