男は入ってくるなり、尚吾に詰め寄った。 「お願いだよ、尚吾。もう一度・・・やり直してくれよ。」 「もう終わったの。前もそう言ったでしょ。」 「俺、納得してないよ。」 「いいかげんにして!あたしの中ではもう終わったの。」 尚吾は男と目を合わせていなかった。本当に言いたいことを隠している、そんな感じだった。男はあたしの前のカウンターに座り、 「酒ちょうだい。」 そう言ってこっちを向いた。あの男だった。死にかけそうだったところを、助けたあの男だ。 つづく…
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