「あ・・・。」 何を言って良いかわからず、ただ動きが止まってしまった。男の方は何も気づいていないようだ。 「はやく、酒ちょうだい。」 口調を強めて言うので、一瞬体がビクっとなった。 「もう、今日は帰ってよ。サトル。」 そう尚吾は言うと、男の腕を引っ張り店の外に出て行ってしまった。あたしは、しばらく呆然として頭の中を整理することに必死だった。つまり、あたしが助けたあの男は、尚吾の元恋人だったというわけか。しかも、尚吾の方は別れたがっているけど、男はそうでもないらしい。
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