無題25

しま  2006-09-07投稿
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「あ・・・。」   何を言って良いかわからず、ただ動きが止まってしまった。男の方は何も気づいていないようだ。      「はやく、酒ちょうだい。」       口調を強めて言うので、一瞬体がビクっとなった。       「もう、今日は帰ってよ。サトル。」   そう尚吾は言うと、男の腕を引っ張り店の外に出て行ってしまった。あたしは、しばらく呆然として頭の中を整理することに必死だった。つまり、あたしが助けたあの男は、尚吾の元恋人だったというわけか。しかも、尚吾の方は別れたがっているけど、男はそうでもないらしい。



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