―――拓『伸夫?!』
伸「何?」
突然かかってきた電話に伸昭は明らかに不機嫌な声で答えた
拓『今どこにおる?!』
伸「どこって、今からクソ野郎んとこに殴りこみだよ。」
相変わらず咳こみながら伸昭は街中をずかずかと進んでいた
伸「そういうわけで忙しいからじゃあな」
拓『おい!待て!!』
伸「何やねん?」
拓『秋が居なくなったんや!』
その言葉に伸昭の足が止まった
伸「はあ?お前ん家に居ったんじゃないん?」
拓『そうやってんけど、ワン家行ってて…あいつどうやら手紙見たらしい』
伸「何で」
拓『あの手紙、ついにワン家にまで送られてきたんだよ!それであいつ…』
伸「おい、ちひろに電話して今から言う場所に来いって伝えろ」
拓『え?何で…』
伸「いいから言われた通りにしろって!!!」