sound of you 52

フラン子 2011-01-10投稿
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それから綾川くんと学校でも話すようになった。

しかし、周りの人たちをそれをからかい、『槇原菜々子はブサイク好き』、『綾川充は槇原菜々子に催眠術をかけている』等々いろんなアホらしい噂が流れ始めた。


私たちは付き合ってるわけでもないのに、友達として話すだけでそんな風に思われる。

それに私だけを悪くいう噂ならまだ許せるが、綾川くんを悪くいう噂の方が圧倒的に多い。

綾川くんは「んー、仕方ないでしょ。」と軽く許すが私は許せなかった。


そしてイライラが最高に募った日の朝。
その噂話を一変させる出来事が起こった。


すでに朝のホームルームが始まっているが、綾川くんはまだ来ていない。


「あらら?愛しの眼鏡はまだ?」なんてチャラけた男子に言われたが無視した。


……ガラッ!

「遅れてスミマセン。」

教室の後ろのドアが開いたので、全員振り返った。

「…え、誰?」
「転校生?」
「なんか…カッコ良くない?」

クラスのみんながザワつく。

それは眼鏡を外した綾川くんだった。

担任も誰なのか分からなかったらしく、「えーと?」と困惑している。

「綾川です。登校中に中学生とぶつかって眼鏡割れたので遅れました。」



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