「ア…アナタは誰!」
「僕はルイス・ブィトンこの南の国の第3王子」
「どうして…この国の第3王子がここにいるの…!」
メリアはルイスを今にも泣きそうな瞳で睨んだ。
「わっ…怖い怖い!なんにもしないよー……!」ズキン…―!「アナタもなのね。私を見てアナタも怖がるのね…みんな大嫌いよー…。私はそのせいでいままでで楽しいと思えた日なんてなくて、孤独。人を愛しいと思ったことも私には、そんなことでさえないのに!私にはっ……!」
ポロポロッ!
不意に瞳から大粒の涙がこぼれた
「あっ‥!なかせたかったわけじゃ!ただジャガイモを届けに」
「ジャガイモ?」
「うん‥!さっき落としたでしょ。」
「…ありがとう」
そして二人は少しずつ距離を縮めていった。
そして5年後……―
歯車はゆっくりと動き出す。