――光「美弥!」
病院の廊下で光希はまさに病室に入ろうとするコンビニの袋をさげた美弥を見つけた
美「みっきー?!」
光「ごめん、波音があんまり心配するからかわりに様子見に来ちゃったの。…翼は?」
美「ああ…ついさっき寝ちゃって…」
光「さっきまで起きてたってことはずっと意識ないとか、そんな重い状態ではないってことやんな!」
美「え…まあ…」
光「じゃあその寝顔だけ見て帰るよ」
美「え?…あ!待って!みっき…」
美弥がとめる前に光希は両足を部屋の中に踏み入れてしまった。
中では翼がまっすぐ横になって寝息をたてていた
光「うわ…ひどい怪我…」
美「…」
彼の姿に光希は顔をしかめたがその寝顔を見てほっとしたように微笑んだ
光「ぐっすり寝ちゃって……あれ?」
その時、光希の目が何かを捕えた。始めは見間違いだと思った。しかし、そうじゃないと気付いた瞬間、光希はつい声をあげそうになった
光「美弥…どういうこと…?…なぁ…みやぁ…」
震える声。その声に美弥は両手で顔を覆って泣き崩れるように座りこんだ。
光希はどんなに探しても見えない、翼の右腕を探した