奈央と出会えたから。〈421〉

麻呂 2011-01-14投稿
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『2年3組。“大地讃頌”』



ワアアァァァ―ー‐



パチパチパチパチ

パチパチパチパチ―ー‐



会場中の大歓声の中、



聖人は校長から表彰を受ける。



もちろん、



御来賓の方達へのサービスも忘れない♪



『本日は、俺達の美声を聴くコトが出来た、ラッキーな御来賓の皆様が、

実は、俺達にとって、幸運の女神様だったってワケで‥‥えっと‥‥‥』



聖人が少し言葉に詰まると、



どこからともなく男のコの声が響いた。



『御来賓の方々は女性だけじゃないぞ〜♪

リーダーしっかりィ〜♪』



どっと笑いが起きた――



会場中が笑いに包まれている――



『‥‥あ゛―。

え―‥‥なんか調子狂っちゃったケド、

みなさんどうもありがとうございました!!』



キャアアァァァ〜〜〜ッッ!!



話し終えた聖人が、観客席に向かって、胸に挿していた赤いバラを投げたから、さぁ大変!!



聖人ファンの女子達の黄色い声の中、



2-3のクラスメイト達は、



みんな、1位の喜びを分かち合っていたんだ。



『聖人!!ユカ!!』



あたしも聖人とユカに駆け寄った。



『俺ら、すげぇよな。』



聖人がボソッと言った。



本当は嬉しいくせに♪



『奈央。実は、あたし‥ピアノ弾くトキ、ガラにもなく手震えたのよ。』



『えぇ〜うそ!!ユカがぁ?!』



『なによぉ。あたしだって緊張するわよ!!』



『あはは。ごめん!!』



あたし達が3人で話していると、



背後から突然、男のコの声がしたんだ。



『よォ、北岡。』



声の主は、同じクラスメイトの藤木 タツヤだった。

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