Kiss me!*14

玲唯 2011-01-18投稿
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 翌朝。


 ケイタから貰ったネックレスを持って鏡の前に立つ。


 そしてそのネックレスを首もとにあててみた。


 似合ってるかは分からないけど、あのケイタから貰ったものなんだなって思うと少し不快になる。


 せっかく貰ったんだし、身につけないともったいないかな。


 一応欲しかったやつだし。


 でもケイタから貰ったってゆーのが気にくわない。


 何か企んでるのかな。


 まさか、ね。


 でもやっぱりつけてみよう。


 私はネックレスをつけて、それをブラウスの襟の影に隠した。


 *


 このネックレスつけてるの、ケイタに見つかりたくないなあ。


 そう思いながらネックレスを手にとって見ていた。


「ユキ、おはよ!」

「え、あ、うん。おはよ」


 いきなりナナミに声をかけられて、私はネックレスを慌てて襟に隠した。


「この前はごめんね。ユキと約束したのにさ」

「ううん。別にいいよ。また今度ね」




 それからしばらくの間ナナミと話していると、廊下の向こうからケイタが歩いてくるのが見えた。


「あ。ユキ、先行ってたんだ」

「え、何?! いっつも2人で登校してんの?」


 ケイタの言葉にナナミが反応を見せる。


 私は慌てて否定するけど、ナナミは聞く耳を持たずに騒ぎ出す。


「どんなこと話すの? 帰りも一緒なの?」

「えーっとねえ───」

「言わなくていいから!」


 話題を持ち出すのはケイタがほとんどで、その内容はどーでもいいよーなことばっか。


 帰りも一緒だけど、それはケイタが勝手についてくるみたいな感じ。


 正直、迷惑。


「じゃーさ、手繋いだ?」

「は?」


 ケイタと、手、繋ぐ?



 ないない。してないしてない。


 するわけないじゃん。


「あるもんね?」

「え?」


 ケイタの言葉が聞こえたと思ったら、私の左手はケイタの右手に握られていた。




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