カズヒロは、条件反射でアキを守った。それと同時に柴山先生は、4人に急に襲い掛かってきた。
「もう…駄目だ!」
カズヒロが覚悟したとき。
「グサッ」と、誰かを刺した音がした。
それは、結構深くまで刺さった音だった。
カズヒロが、ゆっくりと目を開けると、そこには血がついた包丁を手にした…
アズサの姿が。
「アズサ…何で?」
倒れていたのは、柴山先生。
「殺すしかなかったんだ…。私が怯えないで生きていくには。」
ヒロは、開いた口が塞がらずただ震えていて、アキはカズヒロの傍で未だに蹲っていた。
「私…自首するつもりで殺したから。」
悔いはない…と言いたいのだろう。
すると、喫茶店の店長が出てきた。
最初は酷そうな顔をしたが、
「お…おい…!どうしてくれるんだよ…!」
流石にそう思う。殺人事件が起きた喫茶店なんか誰も行きたいと思わないから。
それからアズサは、警察に通報し、自首した。あっけなかった。
ヒロたちは、すみやかに家に帰るように促された。
その帰り道。
アキとカズヒロは、華やかなイルミネーションの道を歩いていた。