このお話は、まだ世界に(不思議)が溢れていた頃のお話。
「おい!起きろよ、ハル」
またいつもの朝が始まった、代わり映えのない朝だ。
「あーぁ、本当いつも懲りずに起こしに来るな。そろそろしつこいぞ!アキ」
「当たり前だろ!!おまえこのままだと、この町から追い出されるんだぞ!」
そう俺は後一つでも単位を落したらこの町から追い出されてしまう、でもあんなところに行っても何もない。
そう、俺達が通っている、私立宮ノ下高校は、この国有数の、武術と魔術を教える学校だ。
「もういいんだよ、毎日くだらない事をして何のためになるんだ、お前もそうおもうだろ?」
「まぁそう言うなよ、どんなに反抗しても、お国のためには、やらないといけないんだ。」
この国では20年前から領土争いが絶えない。俺はなぜ人を傷つける事を学ばなければならないんだ。
「さぁ急がないと遅刻だぞ」
「カン、カン、カン」
「もう来たのかよ、今回はやけに早いな。」 「ハル、早く学校に行くぞ!!」
「あぁ…」