「琉鬼と言う者は何者??」
「青海はいちいち覚えすぎたよ」
雛姫は軽く笑い、真剣な顔をして前を見た。
「権力と力を手に入れて変わってしまった可哀想な奴さ・・。昔はいい奴だったけど、今は皆が恐れてる。聖血の戦士と言われるアイツらでさえ恐れている。今は恐怖しか感じさせない」
「何でいきなり・・??」
「未来見の巫さ」
「??」
「未来見の巫が琉鬼に力を与えたんだ。ぁたしを・・苦しめたいが為に」
「仲悪いのか??」
「もはや憎しみに近い・・」
雛姫は酷く傷ついた顔をしていて空牙と青海は、それ以上は何も言わなかった。
「見ろ・・リケットだ」
空牙は雛姫の指差す方を見た。
色とりどりの建物、咲き乱れる花達、明るい街と言うのがよく当てはまる街だった。
「楽しそうな街だな」
「ああ、宿を探すぞ」
「はいはい」
「あっ!!」
「??」
いきなり立ち止まった青海を2人は足を止め振り返り見た。
「俺そこらへん見てきていいかい??」
「・・まぁ〜いいけど」
「ありがとう。じゃあまた後で」
青海は足早くその場から離れ、すぐに人ゴミに紛れ見えなくなった。