――翌朝 ワン家
猛「おはよ〜」
聖「おはよ」
朝早く猛がリビングへ出るとすでに聖二が一人で新聞を読んでいた。猛は声をかけるとその彼の向かい側に座った
猛「せぇちゃん、この問題教えて」
聖「…ん?どれ…」
問題を睨む2人。その間に波音が起きてきて猛の隣に座った
波「聖二〜」
聖「んー?」
波「元気?」
聖「え?」
顔をあげると波音も猛もじっと彼を見つめていた
聖「…あぁ、元気だよ」
猛「秋奈とまたケンカでもしたん?」
聖「いや…ケンカの方がずっとマシ…やな…波音、お前こそもう元気なん?」
波「うん!…クヨクヨしたところでなくなったものはどうしようもないから…だから、前向きに笑うことにしたの!」
聖「そう…お前はやっぱり笑った方がいいよ。そのうちその笑顔で翼を励ましに行ってやって」
波「うん!」
猛「じゃあ、俺も翼に…」
聖「お前はまずこれを解きなさい」
猛「ケチィ〜」
――一方病院
美「…翼」
声をかけたが返事はなく、翼はずっと窓を見つめていた。目の前には食器が並んでいて、まだその日の朝食が残っていた
美「ちょっとコンビニまで行ってくるな」
やはり翼は何も答えず美弥は病室を出た