望代は 香 の話しを聞いて震えていた。
もし 丈 が殺されたとしたら犯人は一人しか居ない。
犯人は小田 真理しか居ないのだと思っていた。
望代「ねえ。 香 さん、もし 安野君が殺されたとしたら犯人は小田 真理だと思うんだけど…」
香「私も、そう思います。ただ彼女が、どうやって 丈 を殺したのかが全く分からないのです。玄関のカギは掛かってたけど指紋が全くなかったのです。」
望代「分かったわ。私、協力するから今から会えない?」
香「はい、有り難うございます。今から…って、そう言えば今は夜中でしたね。ゴメンなさい…こんな遅くに電話してしまって…」
望代「ううん。イイのよ。今から迎えに行くから場所を教えて。」
その頃、真理は絵理に 香 と言う女性に 丈 を奪い取られ私が悪者に仕立てられて追い出されたと自分の都合イイように話していた。
絵理は、それを信じて 香 って言う女性をやっつけてやろうと真理に真剣に言っていた。
真理は、もう関わりたくないと言ったんだけど、絵理は完全に 香 に仕返しする気になっていた。
真理は、こうなったら仕方ないから 香 をとことんウサ晴らしする事にした。
と言っても真理は 香 の事を知ったのは 丈 のアパートの部屋を探し出した時に偶然に 丈 と 香 が一緒に部屋に入る所を目撃したのだった。
それを見た真理は余計にイライラして 丈 を殺す事にしたのだ。
自分は不幸のどん底なのに 丈 は幸せそうにしている所が許せなかったのだ。
香 って言う名前も偶然に聞いただけで、それ以外は何も知らなかった。
しかし絵理は、まだ 丈 が死んだ事は全く知らない。
真理は、こうなったら絵理を利用して 香 も殺してしまってもイイと思い始めていた。
つづく