「あ…おはよ、秋ちゃん…(^^;)」
「・・・」
伸昭の顔を見上げ固まる秋奈。そして予想通り叫び声をあげ伸昭の腕をすり抜け壁まで引き下がった
「な…なんで…」
「え?春ちゃん覚えて…」
伸昭がちひろの言葉を制した
「やだなー君が寝ぼけて俺に抱きついたんだろ?」
「え…そうなん…?」
「俺、いろんな意味で辛かったんだから」
「あぁ…ご、ごめん」
謝りながら額に触れ秋奈は自分がずいぶん汗をかいていることに気付いた
「ごめん…お風呂借りてもいい?」
「いいけど、大丈夫?体調」
「うん!へ、平気!」
「そう。…あ、秋ちゃん」
「え?」
「なんか夢、見た?」
「夢?…んーなんかさっきの衝撃で忘れちゃった」
「そう」
なんとなくほっとする伸昭
「でも…」
遠くを眺めるような秋奈の目
「なんかあったかい夢だった気がする」
そう言って頬を緩ませ、出て行った
「だってさ〜ノブ〜」
ちひろが肘でつついた
「…うん」
ベッドに倒れこむ伸昭
「ノブ…寝るん?」
「うん。寝る。疲れた。」
「ふふっ…そう」
いつまでも腕に秋奈の体温が残る気がして、なんだかくすぐったかった