温かい風と秋奈の髪に触れる伸昭の指先。秋奈の髪から香るシャンプーの匂い。その髪に指を通しながら体中に力を込め、緊張で固まっている秋奈の様子に伸昭は笑いそうになった
伸「顔赤いで?」
秋「え?!」
伸「うっそー(-ε-)」
秋「な…!もう!やっぱ自分で乾かす!」
立ち上がろうとする秋奈
伸「待ってよ」
秋「わっ!」
彼女の腕を伸昭が掴み引き寄せ、バランスを崩した秋奈は背中から伸昭の胸に倒れた
秋「な、何…」
伸「別に」
2人は顔をあわせないまま黙った
秋「…何でいつもからかうん?」
伸「誰が」
秋「ノブ君が!何考えてんの?!」
伸「んー…可愛いなーとか?」
秋「もういい!」
立ち上がる秋奈の右手をまた伸昭が握った
秋「もう!何…」
伸「知りたい?俺の考えてること」
振り返ると伸昭の目はただまっすぐ秋奈を見つめていた
秋「知…」
伸「…」
そして――
ち「わ〜!!!」
伸秋(?ドキーーッ!)
ち「ずるい!僕だけ仲間はずれなんて!僕の相手もしてよ、ノブ〜!」
伸「お前は俺の何や!!ってかお前髪濡れたままやん!床が…」
ち「ドライヤーないねんもん」
伸「も〜わかった、ついでに乾かしたるから来い」
ち「わーい!」