ち「春ちゃん、今日出かけてきたら?」
朝ご飯中、伸昭が動くたびにちらちらと目で追う秋奈に気づきちひろが言った
秋「え?」
ち「だってこんなキッチンが爆発するような家に籠ってんのも嫌じゃない?」
伸「こら、俺の家やぞ。だいたい秋ちゃん熱あるし」
ち「じゃあノブも一緒に行ったらいいやん!しんどくなったらノブがおぶって…ね?2人で遊んできなよ」
伸「でも秋ちゃん大丈…」
秋「い、いきたい!大丈夫やもん!!」
伸「え?」
ち「ふっふーん(o^-^o)」
――1時間後
2人は人通りの多い大通りにいた。黙って歩いていると突然伸昭が何かに気づき、秋奈の手をひき大通りから狭い脇道へ連れて行った
「何?誰かに追われてたりでもするん?」
2人が並んで通れないほど狭い、ビルとビルの間の道で向かいあって立ち止まると、秋奈はそっと外を覗き込んだ
「あ…あの子ってもしかしてノブ君がこないだ振った女の子“達”?」
「あ〜…まあ。やっぱ帰ろう」
「何で?」
「だってもしあの子達に今、俺と一緒に居んの見られたら、今度はあの子らになんかされるかもしれへんで?女は恐いねんから」
「見つからなきゃいいんやろ?」
振り返った秋奈は笑っていた