「はあ…もう!多すぎだよ!ノブ君の“知り合い”!!」
「ははは…ごめん(-_-;次はどこ行く?」
「じゃあこっ…」
顔をあげた秋奈の手が止まる
「ノブ君やっぱりこっちにいこう」
そしてくるりと方向を変えた
「え、どうしたん?…あ、あいつ…」
伸昭はあの日、ゆうすけと居た男達の姿を見つけた
「大丈夫?」
彼らの視界に入らない場所までくると伸昭が訊いた。伸昭の手を握る秋奈の手は震えていた
「だいじょ…」
大丈夫と答えようと伸昭の目を見た瞬間、秋奈は心の中で何か固いものほどけた気がした
「…ぶ…じゃない…」
秋奈の手に力が入る。その手を握り返しながら伸昭はちひろの言葉を思い出していた
「でも自業自得やんな。ごめ…」
「秋ちゃん、ぬいぐるみ買おう」
「…ぬいぐるみ?」
「うん」
「なんで?」
「なんとなく。ほら、探しに行こう?ぬいぐるみ!」
伸昭の笑顔にほっとして秋奈も笑って頷いた
「これは?」
「何それ〜可愛くない」
「じゃあこれ」
「なんか変。あ、これノブ君に似てる」
「え、俺そんな顔(-_-;?」
2人はふざけあいながらたくさんのぬいぐるみを手にとった。そして、秋奈の目が何かに止まった