(まったく、何なんだよ・・・もー)
薬屋は閉まってるし、病院に電話すれば慰謝料請求されるし、担任の鈴木先生に電話すれば「困りましたねぇ・・・・・・・・・ブツ・・・ツーツーツー」ってなかんじで切られるしどうしたものか・・・
『麗久、何か食べたいのはない?』
母親も父親もあたしが小さいときに死んでしまったので、本当にこう訊かれたことがあるのかどうかはさだかではない。
(でも、あたしだったら・・・冷たいものが欲しいかも)
ふと、そんなことを考えコンビニへ向かった。これだけのために、デパートなどに行く必要はないと思ったからだ。しかし、普段コンビニへなど行かないので知らなかったがここのコンビニは意外と品揃えが良く、店員に訊けば手軽な風邪薬くらいはあるという。
(良かったぁ・・・これでいくらかは良くなるよね?)
そこのコンビニで買ったのは風邪薬に、のど飴、貼り薬に、ゼリーとアイスだ。
「よくなればいいな・・・・」
そんなことをポツリとつぶやき、家に向かった。・・・早足で、ね。
どこかで、一匹のフクロウが鳴いた気がした。