Kiss me!*26

玲唯 2011-03-20投稿
閲覧数[328] 良い投票[0] 悪い投票[0]



「告られて……付き合うことにしたんだ」

「え?」


 やっぱり、ね。付き合うんだ……。


 分かってた、分かってたけど……やばい、泣きそう。


 泣いてる顔を見られたくなくて、私はケイタに背を向けてこぼれてきた涙を拭った。


「なーんて、嘘!」


 その言葉に驚いて、私は振り向いてケイタを見た。


「は? 嘘?」

「うん」

「な、何で嘘つくの?! 馬鹿じゃないの?!」


 何で嘘つくかなあ!
ムカつく……。


 でもほっとした。よかった。


「何で泣いてんの?」

「あ、いや、これは……」


 ケイタは私の目元に手を伸ばして、セーターの袖で私の涙を拭った。


「俺が天野さんと付き合わなくて嬉しいんだ?」

「な、何言ってんの?!」


 天野さんには悪いけど、嬉しい気持ちはある。


 なのに何で素直に言えないかなあ……。自分の気持ち、伝えなきゃいけないのに。


「ユキは覚えてるかなあ。半年前なんだけど。俺シュートミスって、ボールどっか行っちゃってさ。探しに行ったら、ユキがボール拾ってくれてたんだよね」


──「はい、ボール。部活、頑張ってね」

──「……ありがと」


「それで一目惚れしたんだ

i-mobile
i-mobile

投票

良い投票 悪い投票

感想投稿



感想


「玲唯」さんの小説

もっと見る

恋愛の新着小説

もっと見る

[PR]


▲ページトップ