僕と俺

 2011-03-21投稿
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いつも君を見ているだけの僕。だって僕にとって君は、ただ、ただ、眩しいだけの存在だから…。
そんな毎日を過ごしていたある誰もいない教室に君がいた。僕は、声をかけようと思ったけど、夕日にあたる君の横顔をずっと見ていたくて声をかけずにいた。だけど、急に夕日が鏡を太陽に反射させたかのようなキラッとした光が僕の目に入ってきた。君は、泣いていたんだ。誰もいない教室で…。そして、かすかかに僕には聞こえてきた。君の鳴き声と一緒に誰かの名前を呼ぶ声。
僕は、その名前をどこかで聞いた気がした。いや、毎日聞いている気がした。
でも、僕は深く考えないことにした。なんとなく、考えたくなかったからだ。
次の日、いつもより2時間早く学校に来た俺は、君の机の上にも字を書いた。
名前を書かずただ文字だけを残した。
しばらくして皆が順番に教室に入ってきた。いつもより早く来ている僕の姿を見ていつも一番にくる学級委員が驚いた顔をしていた。僕は、笑って挨拶をすると学級委員も挨拶を返して自分の席についた。
またしばらくして僕の友達が入ってきた。一哉だ。
一哉は、僕にきずきいつものように笑って挨拶をした。僕も挨拶を返そうと一哉の歩いていくほうに体を向けようと体勢を変えているとき君が教室に入ってきた。昨日泣いていた顔とは逆に笑っていた。僕は、その顔を見て胸が押し潰されるような痛みを感じた。
僕は、こえを張り上げて言いたかった。「なぜ、昨日泣いていたのに今は、笑っているんだ」と
なぜ、なぜと疑問ばかりが頭を横切る。聞きたいんだ泣いていた理由をだけど、僕は知っている気がした。君がどうして泣いていたのか知っている気がした。
いや、知っているんだ。
泣いている理由を知っている。
教室に入ってきた君を目で追いそんなことを考えていた僕に君が気ずいて見つめ返してきた。僕は目をそらし一哉の方を見た。君は、少し悲しげな顔をして自分の席についた。そして、僕の書いた字に目を向けた。
すると、僕の方をじっと見てくるのがわかった。
僕は、必死に一哉の方を見てきずいていないふりをしていた。
きずいたのか?と思ったけど、きずいていないということにした。
学校が終わり僕は、誰もいない教室に一人君の机の前に立っていた。頭の中では、同じ言葉が繰り返されていた。「知っていたんだろ」と
そんなことを考えている僕の前にひょっこり君が現れた。
僕は、驚いた。いつからいたと疑問が浮かぶ。
そんな僕を君は、不思議そうな顔で僕の顔を除き込む、知っているくせにと言うような顔で僕の顔をじっと見てくる。
僕が目をそらそうとすると急に僕の顔を両手で右の頬と左の頬を順番につかんだ。
僕は、それでも君から目をそらし下を見つめていた。すると、ポツと雫が落ちてきた。その瞬間僕が君の顔を見ようと顔をあげると君は、ポロポロと涙をこぼしていた。その姿があまりに綺麗で目を放せずにいた。けど、君は僕から目を放した。
僕は、恐る恐る言った「ごめん」と
すると君は、泣きながら「どうして謝るの?」と聞いてきたので僕は今まで思ってきたことを話そうとした。
だけど、声が全く出てこなかった。
それに、言葉に出そうとしても一言しか思い付かなかった。だけど僕は、その一言を言った。「好きだった」と
言ったあと君の顔を見た。君は、笑っていた。僕は少しムカついたので聞いてみた。「何で笑ってんの」と怒り口調でするとら君は
「だって、好きだったってもう好きじゃないって意味じゃ…」急に言葉を止めた。僕は、君の顔を見て思った。きっと涙で言葉がでなかったんだと思った。わかってたはずなのにふざけてわからない振りをした。
そして、君がもっと泣くとわかってて言った。
「さようなら」
たった一言だけ…だけど今の君には、きっと痛いだろうとわかっていた。でも、言わずにはいれなかった。僕を嫌いになってほしかったからだ。だって君は、僕なんか好きになってはいけないんだ。僕は、汚い人間なんだから、君が傷つくとわかっているのに平気で傷つく言葉をいう奴なんだから。
そして、君を泣かせたまま僕は、教室を出た。
教室から出た僕は、廊下や階段そして、下駄箱に来ても走り続けた。靴もはかずに走り続けた。
そんな僕を笑うかのように風がヒュー、ヒューと笑った。普通なら泣いているように聞こえる音でも今の僕には、笑い声にしか聞こえなかった。
僕の頭のなかには、教室を出る前の君の泣き顔が何回も繰り返し思い出される。そんな僕を回りはどんな風に見えるかはわからないがこれだけは確実に自分でもわかった。
僕は今、泣いている。
そして、そんな僕を君がどう見るかはわかっていた。嘘つきな奴
君が机の上に書かれた言葉を信じるなら、僕が書いたとわかったならきっとそう思うはずだ。
その考えは、当たっていた。教室に残っていた君は、嘘つきな奴とおもっていた。でも、一つだけ違うことがあった。机の上に書かれた言葉に嘘つきな奴だと思っていたけど私もだよとも思っていた。そうして少しの間教室にいたけれど教室から出ていった。
誰もいなくなった教室には、机の上に書かれたも言葉だけが残っていた。
「愛している」
幼い字で書かれた僕という幼い少年の字だけが残っていた。
だけど、他にも書いてあった。君もきずかなかないだろうと僕は、思っていた。僕の机の上に続きが書いてあった。「僕が俺と呼べる日が来たらもう一度告白してもいい?」と
だけど、下に返事が書いてあった。
嫌だの反対と…



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