ねぇ、浩輔なんか歌って。」
「何がいい?」
「あれがいい、いつもの。」
「分かった。」
― 僕らは同じ時代に 生まれてきた
親の胸に抱かれ 愛され生きてきた
僕らは広い地球で偶然惹かれあって
これから先共に生きると誓ったんだ
僕が死ぬまでは生きると
ささやいてくれたあの日の夜中
街灯の下で決めた 誰よりも生きてやる
愛してるっちゅう手紙
不器用なこんな僕に優しくチューする女神
聞いたら胸にしまっといて
あぁこの歌に託すぞ
幸せの誓い―
「...。」
「優美...優美ってば聞いてる?」
「...。」
「優美?」
浩輔は優美を見るとにやっと笑った。
「優美、寝ちゃったんだ。ほんといつも寝るんだから。」
浩輔は海を見ながら優美の髪を撫でている。
「俺..幸せ。」
優美を起こして家に帰った。