話の続きが作れない15

ひびりんの母 2011-03-22投稿
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執事…。

以前、執事を扱ったアニメやドラマが放映されていたのを覚えておいでだろうか。
どこまでも優しく、時には強くヒロインをお守りする【執事】は、お姫様に憧れる年頃の娘のハートをわしづかみにした。


「執事…っすか…いや…わたくしには死神という任務もございますし」
『いいじゃん死神次郎にやらせれば。はい決まり!』

死神次郎…?って何だっけ?ああ、バスの運転手か…よく覚えてんな。

『ねぇ死神太郎』
「は!はい何でございましょう」
『早く神様に会って天使にしてもらいたいんだけど』

天使〜?

まだ天使に執着してるのか。
まあ、それが天国に行きたい理由でもあるから仕方ないのだろうけども。

しかし、天使というのは恐れ多くも神様の直属の部下である。天使がどのように誕生するのかは知らないが、おいそれとなれるものではないことだけは分かる。だいいち、そうそう簡単に天使になれたのでは、天国が天使であふれてしまうではないか。


「…〇〇〇様。天使になるのはですね、それはそれは大変なのですよ」
『どういう風に?』
「うっ…え〜ですから、よい行いを積み重ねて初めて、神様に認められるのです」
『だって〇〇〇はいい子だよ?』
「それは生きてる時の話ですよね?そうではなくて、天国でよい子になる努力をしなくてはならないのです」
『例えば?』
「た、例えば?…え〜例えばですね…人に親切にするとか、学校に行ってちゃんとお勉強するとか」
『ええ!?せっかくの天国なのになんで勉強しなくちゃなんないの!?』

…やっぱり。

天国に行けば勉強しないで毎日遊んでられると思ってたな?

「天国にも学校があるというお話はしましたよね?」
『うん』
「天国の学校は強制ではありません。行かなくても構わないわけですが、天使になるためには行かないとなりませんね」
『ええ〜…』

落胆する子供に、さらに饒舌になる母親。

「天使になりたい方にはですね、このポイントカードをお渡しします。で、お勉強したり、人に親切にする度にスタンプが押され、カードいっぱいにポイントが貯まりますと…」
『ポイントカード…』
「はい、天使ポイント、略してTP!」
『ダサっっ!!』

えっ!?ナイスアイディアだと思ったのに!!



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