Kiss me!*エピローグ

玲唯 2011-03-25投稿
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 ケイタと付き合うことになった。


 凄く嬉しくて、考えるだけでドキドキする。


「ユキ。何か嬉しそーだね」

「まあね」

「なーにー。教えなさいよおー」


 ナナミはそう言うと、私の脇腹をくすぐってくる。


 私はナナミから逃げようと走って廊下に出た。


「うわっ!」


 廊下に出た時、教室に入ろうとしていた誰かとぶつかった。


 少し離れて顔を上げると、そこにはケイタの姿があった。


「ユキ。おはよ」

「おはよ」

「あ、ケイタくんじゃん! 久々に見た」


 ナナミは駆け寄ってくると、私の脇腹をつついて小声で言った。


「ねえ。結局あのあと、どーなったの? まさか、伝えてないとか言わないでしょーね?」

「あー、いや。それは」


 何か言うの恥ずかしいなあ。


「あ。ナナミちゃんには言ってなかったよね?」

「何を?」

「俺とユキ。付き合うんだあ」

「え?!」


 ナナミは驚いた顔をして、私たちを交互に見やった。


「そっかあ。よかった。おめでとー、ユキ!」


 そう言いながらナナミは私に抱きついてくる。


 本当によかった。凄い、幸せに思える。


「あ、マサト! ちょっと聞いた?! ユキとケイタくん、付き合うんだって!」


 マサトの姿を見つけたナナミは、マサトを手招きしながら言った。


「まじか!」

「まじまじ」

「ケイタ。ユキをよろしくな」


 マサトはケイタの肩を叩きながら言った。


「ラブラブだねえ、2人とも。ま、私たちには叶わないけどねー」


 ナナミは悪戯に言うと、マサトと腕を組んで体をすり寄せる。


「ね、ユキ」

「ん?」


 ケイタに呼ばれて横を向くと、ケイタの唇と私の唇が重なった。


「俺らだって負けてないもんね?」

「ちょっとー! 見せつけないでよ」

「そーだよ。馬鹿!」


 なんて言ったけど、本当は嬉しい。相変わらず突然のキスだけど。


 この幸せがずっと続きますように──


 私は心の中で、何回もそう願った。

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