学校から徒歩20分。駅からは徒歩15分。少し坂道の空色の道。明るい綺麗な赤紫色の3階建ての1軒家に、私・・斎藤 穂茅(サイトウ ホチ)は住んでいる。
市内の夜間高校に通い、17歳高校2年生で、身長160センチ、髪は茶金で、顔は少し垂れ目でケバめのメイク、普通の上ぐらいのレベルだ。スタイルはいい方らしい。
「ほち〜っ!!起きなさい!!」
「・・ん〜」
階段の下から3階の私の部屋へ上がる足音が少しづつ大きくなる。私は布団に丸まり手探りで、寝る前に枕元に置いた携帯を探している。
すると足音が部屋の前で止まり、ドアが開いた。
「穂茅っ!!もう昼の3時よ!!いつまで寝てるつもりっ!!」
「3時っ!!!!!」
私は布団から跳び上がり、起こしに来た母を横目に階段を駆け下り、お風呂場へと走った。
夕方5時前。
私はリビングで時計を気にしてソワソワしながらコーヒー片手に、食パンにかじりついていた。
ピーンポーン
「来たっ!!」
インターホンがなり、私は椅子から立ち上がり玄関へと走った。