◇ある日◇
太一と2人でサッカーをしていた。
「なあ、優、英子ちゃんがさー、朝練にって、弁当をつくってくれたんだけど。」
太一が少し戸惑った表情をしていた。
『へー。』
英子ちゃんも太一に思いを伝えようとしているのかな?
英子ちゃんが、太一を好きで、太一は、伊織ちゃんが好き。
伊織ちゃんは俺が好き(かもしれない)。
なんだか、複雑で、誰かが、1人でも幸せになればいいのにと思った。
でも、4人の和やかな関係が崩れてほしくないとも思った。
―俺にとって3人は大切な友達だから。