俺たちが朝練をしていると、伊織ちゃんがやってきた。
「吉川くん、朝練でしょ。お弁当作ってきたんだ。」
太一がいる前なのに。
俺はムッとした。
『遠慮しとく!』
俺は言った。
伊織ちゃんは悲しそうに立ち尽くしていた。
「なあ、そういう言い方ないだろ?」
太一は俺の手を引っ張った。
だが、俺はその場を後にした。
太一を傷付けたくなかったんだ。
だから、伊織ちゃんの気持ちも、苦しかったんだ。
部室で1人でいると、太一が走ってきた。
「優!!!」
『太一…。』
太一はきつい表情をしていた。