弁当箱のふたを開けると、俺の好物が入っている。
『伊織ちゃん…。』
「伊織ちゃん、俺にお前の好物聞いてきたんだ。」
『お前、伊織ちゃんのことはいいのか?』
「ああ、ふっきれたよ。
俺は、伊織ちゃんには幸せになってほしい。」
『でも、俺は伊織ちゃんのことは…。』
「分かってる。お前と伊織ちゃんの関係は友達だよな。」
『俺、伊織ちゃんに今日のこと、謝ってくる!』
俺は弁当をたいらげ、伊織ちゃんの元に走った。