――翌朝 病室
翼「だー!もうっ!だから、そこはちゃうって!下手くそ!!」
拓「お前の教え方が下手やねん!」
光「また喧嘩してるよ」
猛「変わんないね」
喧嘩する2人に呆れながらも光希達はそれを嬉しそうに眺めた。一方で秋奈は熱も下がり猛が翼に持ってきた漫画を波音と読みながら声をあげて笑っていた
光「でも…大丈夫なんかな?拓朗がギターって…」
猛「大丈夫だよ。…なんていうか、何でもすぐにそれなりに出来ちゃう人って居るやん。天才型っていうか…そういう人に対して拓朗は努力型なんやと思う」
光「努力型?」
猛「そう。コツコツやってある日突然天才型の人より上手くなっちゃったり…ほら、さっきよりだいぶ上達してる。それにさ、拓朗はずっと翼のギターの隣で歌ってきたんや。だから、少しやけどちょっとした癖とか翼にそっくりや」
相変わらず翼に文句言われながらもギターを弾く拓朗を眺め猛は笑った
光「そっか」
猛「…でも…翼の奴、ベースはどうするつもりやろ」
その言葉に秋奈は顔をあげた
――俺もベースは好きやから――
波「…秋…?」
秋奈は漫画を波音に渡し立ち上がった
猛「秋?どうし…」
秋「うち…ちょっと行ってくる!!」