あなたを見た
もう会わないと誓ったあなた
離れてからだいぶ時間が過ぎていた
扉を開けたあなたの姿は
記憶の中と何一つ変わっていない
深い色を宿した瞳
透き通った白い肌
柔らかな唇
天使を思わせる巻き髪
抱き締めると折れてしまいそうな細い体躯
記憶の中と何一つ変わっていない
心地よいあなたの声
でも今だけは
私の心をこの上なくざわつかせる
これは喜びなのか?痛みなのか?
それすら判断がつかない
苦しさに負けて飛び起きた
1人の布団が
いつもより淋しさを増す