◆次の日◆
俺は新しく買った雑誌に目を通した。
テレビの情報誌だ。
すると…
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櫻 拓也
水川 華
W主演 ドラマ『スパイシー・ラブ』
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櫻 拓也ってあのイケメンの?
華、映画に出るなんて聞いてないぞ!
俺はムッとした。
そういえば華は最近、忙しそうにしていた。
ドラマの収録だったのか…。
どうして、俺に黙っているんだよ。
俺の想いだけが強いのかな?
プルルル♪
携帯の音が鳴った。
『誰だろ?』
メールが来ていたようだ。
友達からだった。
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今日、飲みしない? (*^o^*)
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俺は特に用事もないので、オッケーと返事をした。
会社が終わると、友達と合流した。
「うちの会社の子もいるけどいい?」
『ああ。いいけど。』
友達、タケルの後ろから女の子が出てきた。
「私、松川 エリ です。」
『よろしく。』
俺たちは居酒屋に入った。
「陽一、最近、彼女とどう?」
『どうって、アイツ勝手にドラマなんて出やがって。』
「ああ、スパイシー・ラブね。」
タケルが言った。
「主演の櫻拓也かっこいいのよね〜♪」
エリは感心していた。
「だよな〜。イケメンの代名詞だよな♪」
タケルも話した。
『はあ…。』
俺はため息をついた。
「らしくねーよ。お前、ため息をつくなんて。」
『だって、彼女がイケメンと共演ってさ〜。複雑だよ。好きになったらどうするんだよ!』
「誰でもなるわよ!あんなかっこよければ。」
俺は傷ついた。
「彼女さんも、アイドルが好きかもよ。
」
「こらっ!エリ!」
『とにかく、帰ったら、華に連絡してみるわ。』
俺はそう言った。