飲みが終わると、華に電話をかけた。
華が電話に出た。
「もしもし。」
『華。俺だよ。あのさ、話したいんだけど。今いい?』
「いいけど〜。何の用?」
『じゃあ、聞くよ。
華さ〜、ドラマに主演で出るんだね。
櫻 拓也と。
どうして言ってくれなかったんだよ。俺、彼氏だよな?』
「ごめん……。」
華は黙り込んだ。
『ったく、俺が芸能活動に賛成じゃないからって…。』
「…。」
『もうちょっと彼氏に気を使えよ!』
「ごめん、私が、櫻くんと共演するの嫌だよね?」
『当たり前だろ!!』
「…。」
『もうちょっと俺の気持ち考えろよ。話が決まる前に俺に相談するとかさー。
それにお前は歌手じゃないのか?色々やりすぎじゃないか。』
「不安にさせて、ごめんね。
ねえ、ドラマの主題歌聞いてくれない?」
『主題歌?』
「うん。それだけでいいから。」
華はそう言い残して電話を切った。
俺たちはもう別れたほうがいいのかな。
俺も苦しいし、華も苦しいよな?